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by tkc-blog

不祥事に対する価値観

日経ビジネス2/11の巻末の伊藤忠商事会長の丹羽さんの記事をチェックしておく。

J&Jは1982年に、「タイレノール事件」を起こした。
解熱鎮痛剤「タイレノール」のカプセルにシアン化合物が混入され、7人が死亡した事件だ。
当時のCEOのとったアクションが素晴らしかった。
情報開示を即断し、製品は全て回収、カプセルを開けて異物を混入することがないように、薬の形状をカプセルから錠剤に変更した。
死者が出た事件にも関わらず、情報公開と迅速な対応により、消費者から評価されている。

私自身この事件は以前より知っていたが、彼が導き出した価値観が2つ記載されている。

 ①企業にとって不都合な情報でも、国民にも企業と同じ情報を知る権利がある
 ②国民の安全は全てにおいて優先される。

20数年前から、危機管理に関するベストプラクティスがこのようにあるわけだが。
昨今の不祥事で適切な対応をしたのは、松下、タカタくらいか。
企業の深層が、適切な対応を難しくしているのだろうが。
名経営者の企業が適切な対応をしていることを考えると、根本はシンプルかもしれない。
by tkc-blog | 2008-02-11 20:58